新入社員のみなさん、おつかれさまです。元気に仕事していますか?
ひょっとしてミスや失敗ばかりして、落ち込んでいたりへコんでいたりしていませんか?
もし、そうなら大丈夫。安心してください。
そんなものは、今の上司や先輩だって経験していること。つまり、入社して間もない時期は、誰しもミスや失敗なんて必ずしてしまうものなのです。
ここでは、ミスや失敗を連発して気分がナーバスになっている新入社員のみなさんのための心のケアをしていこうと思います。
新入社員の仕事の失敗・ミスのエピソード
仕事でミスや失敗をしてしまう新入社員のみなさんの辛い気持ちはよくわかります。私もかつてはそうでしたし、上司や先輩も必ず一度は通ってきた道ですから…。何だか変に罪悪感を持ってしまうものですよね。ひょっとしたら、みなさんも以下のようなミスや失敗をして心を痛めているのではないでしょうか?
社外の人やクライアントに「おつかれさまです」と挨拶。
社内の人にたいして使う挨拶の言葉を、取引先の人たちに使ってしまう新入社員あるあるです。実際に社会人になって働いてみないと、こういう言葉遣いはわからないですよね。あと「ご苦労さまです」という挨拶は、社内の人たちにもNGだなんて社会人になって初めて知ることじゃないでしょうか。
どっちが上座(かみざ)で、どっちが下座(しもざ)?
これも誰もが一度は経験する「通過儀礼」みたいなものです。会議室の席に座るときやタクシーに乗り込んだときに発生する上座下座問題。新入社員研修やマナー講座で教わることがあるかもしれませんね。この知識は、日本で働く以上は一生つきまとうものなので、忘れないようにしましょう。
電話を受けるときは油断禁物。
新入社員の仕事といえば、まずは電話対応でしょう。自分の会社の社名を名乗らず、「もしもし」と言ってしまった…なんて話は、別にあなただけに限ったことではありません。また、オレオレ詐欺みたいな自分を名乗らない電話が、実はむちゃくちゃ偉い人からの重要な電話だった…というのもよくある話。怪しく思ってもとりあえずは丁寧に対応するのが無難でしょう。
電話対応をしながら書いたメモが汚くて読めない。
電話対応では丁寧な言葉遣いを心がけるのはもちろんですけど、その内容をしっかり把握して報連相をすることのほうがよっぽど重要です。そのためにも「電話メモ」は欠かせません。変に焦って電話に出て、対応に集中してしまったために読めない文字をメモしてしまっていた…なんて事態にならないように、タイミングのいいところでメモを見返すクセをつけておくといいでしょう。
○○部の林ですか? △△部の林ですか? それとも…(汗)
社内に同じ苗字の人が複数人いる場合は要注意です。「担当:林さんへ」と書かれた問い合わせのメールやFAXを受信したときは大変です。営業部の「ハヤシ」なのか、開発部の「ハヤシ」なのか、はたまた海外部の「リン」なのか、あとで大慌てになってしまいます。事前に他部署にどんな人がいるのか知っておく必要があります。
重要な書類データを壊してしまった。
PCスキルに悩まされる新入社員の人は多いのではないでしょうか? とりわけExcelは面倒です。マクロを壊してしまって上司から「おい何か変なエラー出るんだけど」と言われたり、値を勝手に変えてしまって別の参照先シートがエラーだらけになったり。こればかりは、地道にコツコツと覚えていかなければなりませんね。
一桁間違えて、発注したり、振り込んだり。
これもよくある失敗です。PCのキーボード入力に早く慣れるのはいいことですけど、個数や金額の入力のときは慎重になりたいものです。10個しか必要ないものを100個も注文したり、50万円の振り込みを500万円と間違えたりすると大惨事です。会社のお金に関するデータ・数字の取り扱いは、特に注意すべきでしょう。
上司だけにメールしたつもりが、全社一斉配信に。
メールの宛先は送信前に、いまいちど必ずチェックするクセをつけておきましょう。直属の上司にだけ相談したかったメール内容が、社員全員に筒抜けだったときの恥ずかしさといったら、他に例えようがありません。
「サイトウ」さまの漢字表記が間違っていた。
取引先やクライアントに、サイトウという苗字の人がいたら要注意です。「斉藤」「斎藤」「齊籐」「齋藤」どのサイトウさまかチェックしておかないと、たいへん失礼にあたります。細かい話ですけど、それが原因で取引がなくなることだってあります。くれぐれも間違って「齋藤さま」を「斉藤さま」と書いてしまわないようにしてください。
コピー機で最初のセッティングを間違えた。
原稿を入れる「向き」を間違えて、100枚以上の白紙が出てきた。停止させる方法がわからず、ただただ十数分間あたたかくなった白紙を見守ることしかできなかった…なんていうのも、新入社員あるあるです。「時間を無駄にした」と落ち込んでも時間は返ってきません。次回から気をつければいいことです。
遅刻するなら連絡は早めに。
新入社員に限らず、社会人経験が豊富な人でも、遅刻はするときはしてしまいます。問題は「遅刻した!」と気づいたとき、または「このままじゃ遅刻しそう」と思ったときに、どう動くかが重要です。理由はどうあれ事前に「すいません。遅刻します」と連絡しておくことで、少しでも誠意を見せておくことができます。
名刺交換の挨拶が慇懃無礼だった。
普段から名刺を持ち歩いていない、あるいはたまたま名刺を切らしてしまっていた…という失敗も新入社員によく見られるケースです。また、自分の名刺を片手で差し出したり、座ったまま相手の名刺を受けとったりするのも、社会人としてのマナーや礼儀を疑われます。社外の人、とりわけクライアントにたいして名刺交換が無礼だと、下手をすると取引や商談が破談になってしまう可能性も秘めています。事前に社内で上司や先輩を相手にして徹底的にシミュレーション教育を受けておいたほうがいいでしょう。
新入社員がミスをしない・次に失敗しないための対策
前述のようなミスや失敗はよく見られるもので、次回から気をつければいいのです。問題は「次からどうすべきか」という対策をちゃんと練っているかどうかです。それは、そう難しくはありません。大きくは以下の6つの対策をとればいいでしょう。どれも基本的なことなので、ぜひ取り入れてみてください。
すぐに報連相をして原因を追求する。
ミスや失敗に気がついたら、まずは素直に上司にその内容を包み隠さずありのままを伝えましょう。ここでポイントなのは「気づいたらすぐに」ということです。一人で問題を抱えて悩んでないで、とにかく時間をおかずに上司に第一報を入れること。そうすることでそのミスや失敗は、その瞬間から、あなただけの問題ではなく上司を巻き込んだ問題になります。そして同時に、ミスや失敗をしたら自分の責任であることを改めて自覚し、どうすれば同じ問題を未然に防げるのかを考えるようにしましょう。まとめると下記のようになります。
- ミスや失敗をしたら言い訳をしない。
- すぐに上司に問題内容を伝える。
- 今回のミスや失敗を活かして再発防止に努める。
なお、上司に問題内容を伝えるときは、あわせて謝罪をすることにもなるでしょう。謝罪方法については後述します。
メモをとるクセを身につける。
メモをとるという行為は、新入社員ならほとんどの人が行っているでしょう。しかし中にはメモをとらない新入社員もいて、そういう人は案の定ミスや失敗をしてしまう傾向にあります。
「メモをとるタイミングがわからない」と嘆く人もいますが、「メモをとる=忘れてしまいそうなことを残す」と考えてみてはいかがでしょう。つまり「これは忘れてはいけないな」という考えがよぎったら、即座にメモをとればいいのです。また、メモはとって終わりではなく、それを見て振り返ることが大切です。見直ししたときに「何が書いてあるのか分からない」という事態にならないよう、以下のポイントを踏まえてメモをとることをおすすめします。
1. スマホではなくメモ帳を使う。
スマホ一台で何でもできる時代になりましたが、メモはやはりメモ帳に書くようにしましょう。というのも、スマホやパソコンで文字を「打つ」より「手書き」のほうが、記憶の維持や定着に有効だという研究成果があるからです。それに、メモをとっている行為を見せることで、熱心さをアピールすることもできます。
2. できれば三色ボールペンを使用する。
黒色のペンだけだと、どれが優先すべき項目か、どこが重要なのか見わけがつきにくくなるため、できれば三色ボールペンを使うのがおすすめです。
基本は黒色で、重要な部分は赤色、追記でコメントを入れる場合は青色…といった具合に自分でルールを決め手使い分けておくと、ミスや失敗は格段に少なくなります。
3. 要点のみを記載する。
メモをとるときはすべての情報を書き取ろうとせず、要点のみを記載するように心がけましょう。言われたことをぜんぶメモに残そうと思うと、どうしても書くことばかりに意識が向いてしまい、言われたことを理解することが疎かになってしまいます。メモは重要なポイントのみを押さえておくように心がけましょう。
4. 日付と時間をつけておく。
あとで整理するときにわかりやすいように、日付と時間を漏れなく記しておくといいでしょう。メモを書いた日付・時間が把握できることで、あとで考えを整理する際に時系列で追いかけることができます。何度も同じ人と打ち合わせをする場合にも日付と時間をメモしておくことで、あとから確認がしやすくなります。
周りをよく見て行動する。
ミスや失敗をしてしまったとき「次回からはこのように対策をして気をつけよう」と具体的に対策を考えて実行するのはいいことです。しかし、自分が立てた対策にこだわり過ぎると、視野が狭くなってしまいます。
たとえば「数値の入力ミスが多いので、念入りに見直しをする」という対策を立てたとします。たしかに見直しは大切です。しかし来客や電話が多いにもかかわらずパソコンの画面を見て数値の入力に専念していると、他の社員に迷惑をかけることになります。
自分なりに対策を立てても、ミスが減らなかったり別の失敗や問題が生まれてしまったりするような場合は、仕事ができる同僚や先輩の対策を参考にしてみましょう。
まずは普段の行動をよく見て、素直にいいところを取り入れてマネをしてみることをおすすめします。
優先順位をつけて動く。
会社の仕事は、以下の4つに分類することができます。
第1象限の仕事は「重要かつ緊急な仕事」です。
たとえば、今日お会いする大事なお客様との商談、明日の役員会議の準備、クレーム対応などです。
第2象限の仕事は「重要だけど緊急ではない仕事」です。
スキルアップや人脈構築、重要な長期案件(たとえば半年かかる仕事)などです。
第3象限の仕事は「重要ではないが緊急な仕事」です。
電話やメールの対応、営業社員の月末の経費精算、急な飲み会の誘いなどです。
第4象限の仕事は「重要でも緊急でもない仕事」で、暇つぶしや長時間の休憩・息抜き、世間話など会社で働くこととは関係のない非生産的なものです。なので、ここではあまり深く掘り下げて述べるのは省略します。
会社で働いている限り「重要かつ緊急な仕事」から取りかかるのは当然です。しかし第1象限の仕事ばかりを優先してしまうと、第2象限の仕事にいつまでも取りかかることができなくなります。
第2象限の仕事も可能な限り前倒しで行うことができれば、自分を成長させ、将来的には緊急度が高い仕事を減らすこともできます。
入社して間もない時期の自分で優先順位を立てられないうちは、その日の最初に先輩や上司に1日のタスクや作業の流れを確認しておくことが大切です。
確認することを徹底する。
仕事をするうえで最も大切なことに、「いまいちど確認する」ことがあげられます。しかし、この「いまいちど確認する」ことができず、確認不足によるミスを犯す人が多いのも事実です。
確認不足によるミスや失敗が起こる主な原因は下記のとおりです。
- 確認が適当:言葉どおり、しっかり確認していない。
- 過信:「以前見たから多分大丈夫」という思い込みからくる確認ミス。
- 甘い考え:他にも確認する人がいるから大丈夫だろうという考え。
- 理解不十分:確認する仕事の理解が足りないことによって起きるミス。
- 集中不足:日ごろの生活習慣の乱れや仕事が暇になってしまったときなど。
日ごろの生活習慣に関しては、しっかり集中できる環境を整えることで改善できます。その他の原因を解消するためには、仕事への向きあい方を正していくことが大切です。
短期集中で仕事に取り組む。
大切な仕事は集中して一気に終わらせることでミスを減らすことができます。だらだらと時間をかけて仕事をすると注意力が散漫になり、うっかりミスなどにつながります。「13時から16時まで集中するぞ!」といったように集中する時間を短い時間で区切り、なおかつ途中で休憩を入れることで注意力が散漫になる事態を防ぐことができます。具体的には「25分間作業して5分間休憩する」というサイクルを繰り返す「ポモドーロ・テクニック」などを用いれば、脳に負担をかけず集中力を維持できます。
新入社員が仕事でミスをしてしまったときの謝罪の方法
仕事でミスをしてしまったら、まずは謝罪することが大切です。しかし、どのように謝罪をしたらいいのか分からない場合もありますよね。ここではスムーズに謝罪するための言い方や手段について紹介します。
謝罪の流れを把握しておく。
まず謝罪をするときは以下の4つのステップを踏みましょう。申し訳ないという気持ちと今後の対策(再発防止策)など、相手に漏れなく伝えることができます。
- ステップ1:お詫びの言葉を伝える。
- ステップ2:事実と理由を伝える。
- ステップ3:対策(再発防止策)を伝える。
- ステップ4:再びお詫びの言葉で締める。
基本は直接面と向かって謝罪する。
どのようなミスであっても、まずは直属の上司に直接報告して謝罪しましょう。変にあいだに第三者を挟むようなことをすると、誠実さが伝わりにくくなります。
取引先にミスの謝罪をするときも直接対面で行うようにし、遠方にいる場合は電話で謝罪するようにしましょう。
メールでは謝罪の気持ちを全面に出すことが難しいので、直接謝罪したあとか電話で謝罪をしたあとに送るようにしましょう。
原因の究明や改善策を講じることを忘れずに。
謝罪をするだけではなく原因の究明や改善策(再発防止策)を話し合うことも重要です。同じミスや失敗を繰り返さないようにするためです。
先に頭を下げておけば相手の心は穏やかになり、ミスが起こった原因について話し合ったり、一緒に改善策を練ったりしやすくなります。逆に謝罪しないと相手の不信感が募っていき、今後のことをうまく話し合える可能性が低くなります。
誠意を伝える。
謝罪するときは、誠意を伝えることが肝心です。相手に「コイツ、口先だけだな」と思われてしまわないように、なぜミスが起きたのか、今後どのような対策をしていくのかを丁寧に伝えましょう。
誠意を伝えるには以下の3つのポイントを意識してみてください。
- ポイント1:ミスの原因は自分にあることを伝える。
- ポイント2:なぜミスが起きてしまったのかを伝える。
- ポイント3:今後の対策を具体的に伝える。
また、直接謝罪する場合でも電話であっても、言い方や表情に気をつけるようにしてください。淡々と話すのではなく「申し訳ない」という気持ちを「声」「表情」「態度」に含めて全面に押し出すことがポイントです。
メールで謝罪するときの例文
ここでは、社内用・社外用に分けてメールでの謝罪文の例を紹介します。謝罪メールを送るときは、以下の3つのポイントを押さえて書くようにしましょう。
- 最初にミスした内容を伝える。
- 解決策(再発防止策)を述べる。
- 言い訳をしない。
それでは、文面の具体的な例を見ていきます。
社内向け謝罪メール例文
社内向け謝罪メール例文を「取り急ぎ謝罪を伝える場合」と「直接または電話で謝罪後に再度謝罪する場合」の2つに分けて紹介します。
【取り急ぎ謝罪を伝える場合のメール】
件名:◯◯の件に関する報告とお詫び
◯◯さん、お疲れ様です。◯◯です。
先日、打ち合わせをした○○○○社に
納品予定の◯◯商品ですが、
本来100個納品するところを10個納品で
発注していました。
これから○○○○社へ謝罪をしに出向きます。
私の不手際によってご迷惑をおかけしてしまい
たいへん申し訳ありません。
今後は、このようなことがないよう
チェック体制を1人から2人に増やして
再発防止に努める所存です。
この度はたいへん申し訳ございませんでした。
【直接または電話で謝罪後に再度謝罪する場合のメール】
件名:◯◯の件に関するお詫び
◯◯さん、お疲れ様です。◯◯です。
先日は私の不手際により、
○○○○社に納品予定だった発注数を
間違える不手際を犯してしまい
たいへん申し訳ありませんでした。
すぐにチェック体制を2人に変更しております。
この度は本当にご迷惑をおかけして
たいへん申し訳ございませんでした。
社外向けの謝罪メール例文
社外向けの謝罪メールの例文も紹介しておきます。社内メールよりも、さらに丁寧な文面を心がけましょう。
件名:◯◯に関するお詫び
株式会社◯◯○○
◯◯部◯◯課◯◯様
いつもお世話になっております。
株式会社●●●●の●●です。
先日は、本来納品予定だった商品の数量を
大幅に間違える不手際を犯してしまい、
誠に申し訳ございませんでした。
本日、不足分を早急に
送らせていただきました。
今後このようなことがないよう
十分に体制を強化してまいります。
この度ご迷惑をおかけしましたことを
重ねてお詫び申し上げますとともに、
今後も変わらぬご愛顧を賜りますよう
何卒よろしくお願い申し上げます。
仕事のミスで落ち込んだときの気持ちの切り替え方
「怒られてツラい」「この先が不安」「ミスが多くてもう辞めたい」そう落ち込んでしまう新入社員は少なくありません。退職や転職を選ぶことも選択肢としてはありますが、まずは冷静に以下のことをひとつずつ考えて試してみましょう。
「ミスは誰でも起こすもの」と考える。
あなたがミスをしてしまったとき、会社は倒産するほどの大打撃を受けましたか? そんなことはないでしょう。どんな人でもミスは必ず起こします。試しに上司や先輩、同僚に「ミスをしたことはありますか?」と聞いてみてください。すると、あなたが犯したミスは過去にも誰かが経験したものだとわかるはずです。あなたのミスは、他の人も通ってきた道なのです。
「ミスは、そのうち資産になる」と考える。
あなたの今の上司や先輩は、過去に自分のミスを蓄え、資産に変えて今の仕事に活かしています。今は落ち込む原因になっているかもしれません。しかし長い目で見ていくと、それはあなたの資産になり、近い将来、必ずあなたを助けてくれる経験となるでしょう。
「ミスの次にどうするか」を考える。
ミスをしてしまったらもちろん関係者にお詫びをしなくてはなりません。でも、ただ謝るだけでは次につながりません。同じミスをしないために「原因を突き止める」「経験者に聞く」「対策(再発防止策)を考える」ことを繰り返していきましょう。そうすることで自分の自信にもなります。ミスをなくす努力を継続することで、自分の成長につなげることができます。
「怒られるだけマシだ」と思う。
誰だって怒られるのは嫌なものです。けれど「怒られるうちが華」という言葉があるように、とらえようによっては怒られているうちはまだマシなほうだと考えられます。怒られるということは「言えばよくなる」と思われているのです。怒られもしないし何も言われなくなったら逆におしまいです。「怒られる」ということは自分がまだチームの一員だと思われていて、気にかけられている証拠だと思いましょう。
「成長できるチャンスだ」と考える。
ミスをしてしまうと、そのときは仕事も止まってしまうし、周りにも迷惑をかけてしまいます。でも、そのあと必ず以前よりも成長しているものなのです。
人は仕事に慣れてくると一度そこで成長が止まります。成長が止まった段階でミスをすると、人は猛烈な勢いで事態を解決しようと業務の流れをすべて見直し「問題点はないか」「どうやったら次を防げるか」などを考えます。
そうすることで、人はものすごい勢いで成長していくものなのです。
「周りはそれほど気にしていない」ことに気づく。
あなたと一緒に働く仲間はミスにたいしてマイナスの感情を持ちはするけど、いつまでも根に持ってはいないものです。職場の仲間は全員、仕事をしているプロです。ミスの原因を究明して対策を練ることに関心はあっても、「お前のせいだ!」といつまでも言い立ててあれこれ責めることには興味はありません。あなたが気にしているほど周りはあなたのミスをいつまでも気にはしていません。
先輩からの新入社員へのアドバイス
会社の上司や先輩にも、新入社員の時期がありました。そして、あなたと同じように失敗をたくさん経験して、現在のポジションを築き上げているのです。上司や先輩も最初からどんな仕事もバリバリこなせるスーパーマンだったわけではありません。ここではそんな上司や先輩の代表的なアドバイスをいくつか紹介します。
わからなくて当たり前。
いくら大学で難しい専門知識を身につけていても、仕事で必ず役に立つとは限りません。実際の現場は、机上では予想できないことだらけです。新入社員のうちは、仕事について何もわからなくて当然です。だから、それを「恥」だと思う必要はまったくなく、わからないことがあれば素直に上司や先輩にどんどん質問しましょう。
人の話をよく聞こう。
新入社員は、講習や研修などで人の話を聞く機会が多々あると思います。その際「興味がない」「関係がない」などといって話を聞かないのはよくありません。新入社員のうちに何が不要で何が大事かを判断するのは危険です。まずは「人の話を聞く」という習慣を身につけましょう。
公私混同しない。
社会人になると、オンとオフの切り替えがとても重要になってきます。新入社員の場合、まだ社会人としての意識が根付いていないので、公私混同してしまう傾向にあります。
職場に私情を持ち込むのはNGです。すぐには難しいかもしれませんが、そういったクセをつける努力をしていきましょう。
自分の意見には自信を持とう。
新入社員だから意見してはいけない…ということはありません。むしろ新しい考えや発想というのは大切で、会社も新入社員にそういったものを求めています。
新入社員はわからなくて当然なのですから、間違いなど気にせず意見を述べるべきです。その際、自信なさげに発言しては説得力に欠けてしまうので、言うならはっきり自信を持って言うようにしてください。
雑用は進んでやろう。
誤解を恐れずに言うと、新入社員にできる仕事なんてたかが知れています。それが悪いというのではなく、だからこそできることは積極的に取り組むようにしましょう。掃除や資料のコピー、電話対応、書類整理などは手の空いたときに進んでやりましょう。
体調管理に気をつけよう。
「子どもじゃあるまいし何を今さら…」と思わないでください。実はこれこそが一番大事なのです。体調を崩してしまっては何もできません。新入社員の場合、初めて一人暮らしをしたり、知らない土地に来たりと生活環境がガラッと変わる人もいるでしょう。そのため体調を崩してしまうケースが多いのです。
体調管理も重要なビジネススキルのひとつです。新入社員のうちから意識して生活するようにしてください。
新入社員の失敗まとめ
以上、新入社員の失敗に関するエピソードからその対応、謝罪の方法、気分の切り替え方などついて説明しました。繰り返しになりますが、どんなに仕事ができるベテランであっても、ミスや失敗はしてしまうものです。ミスや失敗をしてしまっただけで、会社をクビになることはほぼありません。しかし、だからといって何度もミスや失敗を繰り返してしまうのはよくありません。
そのために「落ち込んでおしまい」「次は気をつけようと思うだけで終わり」にはせず、同じミスや失敗を繰り返さないように対策を練ることが重要です。
この記事が「仕事でミスをしてばかりだ」と嘆いている新入社員の人の参考になれば幸いです。最後までご精読いただき、誠にありがとうございました。