一日の疲れをぐっすり眠って忘れさせてくれる寝室は、自宅の中で最もリラックスできる空間にしておきたいですよね。
しかし、実際は寝室がくさいと悩んでいる方もいるのではないでしょうか?
いったん寝室のニオイが気になりだすと、心の底から安らげません。
そこで今回は、寝室のニオイの原因や、発生しやすい場所、普段からできる対策について紹介していこうと思います。
寝室が臭い原因
はじめに寝室がくさくなる理由を、いまいちど確かめてみましょう。主な理由は次の4つが考えられます。
(1)汗
人は寝ている間にコップ1杯分の汗をかくと言われています。睡眠中にかいた汗が、布団やシーツに染み込んで、ニオイの原因になるのです。汗そのものにはニオイはありません。しかし、そのまま放っておくと雑菌が繁殖します。さらに寝具についた皮脂が雑菌の繁殖を助長して、ニオイが悪化して広がっていくのです。
ちなみに、寝具の中でも特に枕がくさいと感じる方がいるのではないでしょうか? これは、中高年になると皮脂から発生しやすくなる物質「ノネナール」によるものです。眠っている間に、頭皮や首の後ろから出る皮脂が枕のカバーに付着することにより、枕から加齢臭がすることがあります。
(2)生活習慣からくるニオイ
寝室で飲食する習慣のある人は要注意です。食べ物のニオイが部屋に残る可能性があります。
また、喫煙の習慣がある人はタバコのニオイが、ペットと一緒に寝ている人はペットのニオイが残ります。
さらに、寝室のクローゼットに洗濯していない衣服を収納している人は、その衣服についたニオイが原因になることもあります。
寝室は閉め切っていることが多いので、ニオイがこもりやすくなります。
(3)カビ
カビが発生する条件は大きく3つあります。この条件を満たすと、カビは繁殖しやすくなります。
- 温度:25~35℃
- 湿度:70%以上
- 栄養:皮脂やホコリなど
カビはキッチンやバスルームなどといった水回りで繁殖しやすいものですが、寝具もその温床になる可能性を秘めています。というのも、寝具は眠っている間に汗や皮脂が染み込んで、体温で暖かくなるので、上記の3つの条件を簡単に満たしてしまうからです。特に布団を敷きっぱなしの「万年床」にしている人や、天日干しできないベッドのマットレスを使っている人は、カビが発生しやすいので注意しましょう。
(4)カーテン・カーペット
布製品にはニオイを吸着する性質があります。とりわけカーテンやカーペットは体臭やタバコのニオイ、ペットのニオイなどが吸着して、ニオイの発生源になるおそれがあります。
また、冬など結露の発生しやすい時期は、カーテンやカーペットは湿った状態が長く続くのでカビが繁殖しやすくなります。
カーテンやカーペットは静電気によって皮脂やホコリなどといったカビや雑菌の栄養分になるものが付着しやすい布製品なので注意が必要です。
寝室のニオイ対策・解消法
寝室のニオイの原因と具体的な場所がわかったところで、本題のニオイ対策・解消法を紹介していきます。
(1)洗う
枕のカバーやシーツあるいは毛布など、比較的簡単に洗濯機で洗えるものは定期的に洗うようにしましょう。お好みの洗剤を使えば消臭効果だけでなく、いい香りもするので一石二鳥だと言えます。
(2)干す
毎日の洗濯物が多くて寝具を洗っている時間がない日や、マットレスや掛け布団など洗濯機で洗うのが難しいものは、晴天の天気のいい日に外で干すようにしましょう。太陽の光や外気に当てることで、中にこもった湿気を取りのぞくと同時に消毒ができ、布団がフカフカになるのでおすすめです。
また、外に干すのが難しい場合は、布団乾燥機を使うといいでしょう。
(3)クエン酸を混ぜた水を使う
カーテンやカーペットは洗濯機にかけたり外で干したりするわけにはいきませんよね。そこで、便利なのがクエン酸です。クエン酸小さじ1杯にたいして水200mlで薄めたものを霧吹きに入れます。それをプシュプシュと吹きかけるだけでも消臭効果があるので試してみてください。ただし、念のために最初は目立たないところに吹きつけてシミにならないか確認してから、スプレーするといいでしょう。
(4)換気をする・空気清浄機を使う
換気をして寝室にこもった空気を入れ替えましょう。ドアと窓など2か所以上開けておくと、空気の流れができて効率よく換気ができます。ニオイだけなら窓を開けると比較的短時間で解消することができますが、湿気も追い払おうとするのなら最低でも1時間以上は換気が必要です。
また、防犯上の都合などでどうしても換気が難しい場合は空気清浄機を使うといいでしょう。寝具やカーテン、カーペットだけではなく部屋全体にニオイが充満しているときに便利です。寝室で飲食する人や、タバコを寝室の近くで吸う人は、1台持っておくといつでもニオイ対策をすることができます。
寝室が臭くならないように普段からできること
日ごろから対策をしておくことで、寝室からイヤなニオイを追い払うことができます。ここでは寝室がくさくならないように、普段からできる対策を紹介します。
(1)こまめに換気する
寝室は換気をおこたりがちになってしまう空間です。換気していない部屋は、ニオイが充満するだけでなく、ニオイの原因の一つでもあるカビが発生しやすくなります。カビはニオイだけでなく床や壁の劣化にもつながります。
そうならないためにも普段から寝室の換気をする習慣をとっておきましょう。換気によって寝室にイヤなニオイがこもらないだけでなく、カビの発生も防ぐことができます。天気のいい日は、湿気がこもりやすい押入やクローゼットも開けて風を通しましょう。
(2)寝具をこまめに洗濯する
寝具のニオイを防ぐためには、こまめに洗濯をして雑菌の繁殖の原因となる汗や皮脂を洗い流すように心がけましょう。枕のカバーやシーツは洗濯しやすいので、週に1回は洗ったほうがいいでしょう。日ごろから汚れをためないようにしておくことが、寝室のニオイ防止につながります。
しかし、普段は仕事などで忙しく家を空けがちな人には、そのような時間を確保できないという人も少なくありません。そんな人にはインターネットで寝具(とりわけ布団)のクリーニングが注文できて、あとはおまかせというサービスを利用するといいでしょう。短期間で迅速にきれいに丸洗いしてくれるので、きっと重宝すると思います。
(3)寝具をこまめに洗濯する
また、寝室のカーテンのニオイ対策としてクエン酸水のスプレーでは物足りなかったり不安に思っていたりする人には、カーテン専門のクリーニング店にインターネットで依頼する方法があります。インターネットが一般に普及して当たり前になった現代だからこそ利用できるサービスと言えます。カーテンをクリーニングに出している間は、代替の紙カーテンを提供してくれるのでプライバシー保護や防犯上の面においても安心です。注文して仕上がるまで長くても一週間もかかりません。コスパもいいので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
(4)衣類に消臭スプレーをかける
1日着ていた衣類には、食べ物のニオイや体臭などさまざまなニオイが付着します。ジャケットやコートなど簡単に洗えない衣類は、クローゼットに入れる前に衣類用消臭スプレーをかけてニオイを取っておきましょう。
また、ワンルームのマンションやアパートに住んでいる人の場合は、玄関の靴箱にも注意が必要です。ワンルームの間取りは仕切りがないため、玄関の靴のニオイも漂ってしまう可能性を秘めています。靴はバクテリアなどの雑菌が繁殖しやすくイヤなニオイがすぐに充満してしまい、それが寝室まで流れ込んでくることが少なくありません。そのような住環境の人は用心に用心を重ねて、靴の手入れも念入りにしておいたほうがいいでしょう。靴のニオイを効率よく除去するには靴に特化した専用の除菌・消臭スプレーやパウダーを使うのがおすすめです。それほど高価なものではなく手軽な価格で購入できるので、毎日の習慣として帰宅して靴を脱いだらスプレーするように心がけておきましょう。
(5)布団乾燥機を使う
布団を天日干しできないときやベッドのマットレスには布団乾燥機を使うのがおすすめです。布団やマットレスの中の湿気を取ってくれるので、フカフカに仕上がります。布団やマットレスの湿気はカビの原因にもなるので、布団乾燥機でしっかり除湿しておけばカビ予防にもつながります。
(6)空気清浄機を使う
普段は忙しくてなかなか換気できない人や、騒音・防犯などの理由で窓を開けることが難しい人には、空気清浄機を使うのがおすすめです。部屋中の目に見えないチリやホコリなどの汚れを吸い込んで空気をきれいにするほか、脱臭効果もあるので重宝します。
ただ、高性能の空気清浄機は価格が高くて経済的に手が出しにくいという人も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。購入すると3万円以上するため、気になる季節や時期にしか使わない人には大きな出費となります。そんな人には、高性能の空気清浄機を必要な季節や期間にだけレンタルできるサービスを利用するといいでしょう。依頼するレンタル会社にもよりますが、レンタル料以外の費用がかからない良心的な会社もあるので、ぜひ活用してみてください。
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(7)寝室で飲食しない
食べ物のニオイは部屋に残りやすいので、寝室で飲食しないように日ごろから心がけましょう。寝室に食べ物を持ち込まないようにすることで、ニオイのしない清潔で快適な空間を維持することができます。
(8)ペットを洗う
ペットのニオイが原因で寝室がくさい場合は、ペットを定期的に洗ってあげましょう。ニオイだけでなく汚れもスッキリ落ちるので、ペット自身も快適に思っているはずです。
それでもペットのニオイが気になる場合は、脱臭機を使う方法があります。空気清浄機にも脱臭効果はあります。しかし、ニオイを取ることに特化した脱臭機のほうが、より強力にペットのニオイを除去することができます。
まとめ
以上、紹介したとおり寝室がくさい原因はいろいろあります。しかし、寝具の洗濯や天日干し、換気などを普段からしておくと、かなり改善されます。衣類やカーテン、カーペットなどの布製品はニオイを吸着しやすいので注意が必要です。寝室のカーテンやクローゼットがニオイの発生源にならないために、日ごろからこまめにクエン酸水のスプレーをかけたり換気をしたりすることで、イヤなニオイを防ぐことができます。
また、住宅事情によっては換気がしにくかったり布団が干せなかったりすることがあります。そのような場合は、空気清浄機や布団乾燥機などを利用して寝室のニオイを防ぐようにしましょう。