携帯料金を安くできる格安SIM。乗り換えてみたいけれど、自分で手続きをしなければならず不安、という方も多いのではないでしょうか。
- 格安SIMの契約方法が分からない
- 手続きや設定方法が難しそうで不安
- デメリットや注意点は無いの?
そんな疑問や不安を持つ方へ、この記事では格安SIMの契約方法と、メリット・デメリットまでまとめて解説します。
格安SIMの乗り換えは意外と難しくありません。時間もかからないので、迷っている方はぜひこの記事を参考に乗り換えを検討してみてください。
格安SIMとは
格安SIMとは、大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)に比べて安い料金で利用できる通信サービスです。
月々1,000円前後から利用できる少額プランが充実し、携帯料金を節約できると近年利用者が増加しています。
格安SIMの料金が安い理由は、主に下記のような経費削減です。
- オンライン限定で店舗管理費・人件費節約
- 大手キャリアの通信網をレンタルし、設備投資と管理費節約
店舗や人件費が少ない分、今まで店舗で行っていた契約手続きやデータ移行などは利用者が行います。
格安SIMの契約方法の流れ

格安SIMの契約を自分で行うのは不安に感じるかもしれませんが、実はそこまで難しくありません。
ここからは、格安SIMの契約方法を分かりやすく7つのステップで解説します。
用意するものと事前の準備
まずは、格安SIMの契約手続きに必要なものを準備します。
用意するもの | 手続き内容 |
---|---|
SIMロック解除されたスマホ | 手持ちのスマホを利用(SIMロックを解除する) SIMフリースマホを購入する 格安SIMの店舗で購入する |
本人確認書類 | 免許証、マイナンバーカードなど |
クレジットカード | 格安SIMの支払いはクレジットカードが多い |
Wi-Fi環境 | データ移行と初期設定に必要 |
SIMピン | SIMカード入れ替えに必要 |
また、下記の確認と準備もしておきましょう。
事前の準備、確認すること | ポイント |
---|---|
スマホも変える場合は、データのバックアップと移行の準備 | 本体のデータ、LINE、ゲームアプリの個別データ移行手続きなど |
現在の契約を解除するのに違約金がかかるか | 契約会社やプランによって契約期間の縛りがある |
スマホ本体も変える場合は、契約手続きとは別にデータ移行も自分で行う必要があります。
データの移行方法はスマホの機種によって違うため、お持ちのスマホに合わせて行いましょう。
通信契約の違約金は徐々に廃止されていますが、プランによっては支払いが発生するかもしれません。更新のタイミングなどで金額が変わるので、チェックしておきたいポイントです。
電話番号の引き継ぎ手配
現在使っている電話番号をそのまま使う場合、MNP(携帯電話番号ポータビリティ)転出の手続きが必要です。
MNP転出の手続き手順は下記のとおりです。
- 現在契約している会社にMNP転出を申し込む
- 「MNP予約番号」を取得
- 有効期限15日以内に、格安SIMに申し込む
有効期限を過ぎてしまうと予約番号は使えなくなってしまうため、15日以内に次の契約先に申し込みましょう。もし有効期限が切れてしまった場合は、再度申し込みが可能です。
格安SIMに申し込む
新しく契約する格安SIMに申し込みます。
- Webや店舗で契約を申し込む
- SIMカードを受け取る(郵送や手渡し)
申し込みは基本的にWebで行います。手続きが不安な方は、店舗がある格安SIMを選ぶとよいでしょう。
SIMカードを入れ替える
SIMカードが手元に届いたら、スマホの中のSIMカードと入れ替えます。
- SIMカードを台紙から取る。傷や汚れがつかないように注意する
- スマホのSIMトレーをSIMピンで引き出す
- 入っていたSIMカードを取り出し、新しいSIMカードを入れる
新しくスマホを買った場合は、新しいスマホにSIMカードを入れます。
SIMカードは、スマホの契約者情報が登録されているチップのことです。契約会社が変わったことをスマホに紐付けてくれます。
データを移行する
格安SIMと一緒にスマホを変える場合は、今まで使っていたスマホのデータを移行します。
今までのスマホをそのまま使う場合、データ移行は必要ありません。
移行するのは主に下記のデータです。
- スマホ本体のデータ
- LINEアプリのデータ
- ゲームなどの個別アプリのデータ
- お財布ケータイやApple Payの残高
移行方法はスマホの機種によって違うため、お使いのスマホに合わせて行います。
各アプリのログイン情報がリセットされてしまうので、IDやパスワードも控えておくとよいでしょう。
APN設定をする
スマホ本体の準備ができたら、APN設定を行います。
APN設定はデータ通信をスマホにつなげるための設定で、格安SIMとスマホの機種によって設定方法が異なります。
多くの場合SIMカードに案内が同封されているので、それに沿って進めましょう。
不安な場合は、店舗で契約して店員さんにサポートしてもらうのがおすすめです。
動作確認をする
最後に、電話と通信がつながっているかを確認して完了です!
電話 | 発信出来るか確認。発信テスト番号「111」にかけてみる。 |
通信 | Wi-Fiではなく、携帯の電波でWebなどがつながるか確認する。 |
乗り換えに少し手間がかかりますが、落ち着いて1つずつ進めれば、意外と簡単に乗り換えできますよ。
次は格安SIMのメリットとデメリットを紹介します。
格安SIMのメリット
まずは格安SIMの大きなメリットを4つ紹介します。
月々の料金が安い
料金が安いのは、格安SIMの最大のメリットです。
たとえばデータ容量が3GBのプランを大手キャリアと比較してみると、
- 大手キャリア平均 約5,000円
- 格安SIM平均 約1,300円
となり、毎月3,000円以上、年間で36,000円以上も節約できます。
プランがシンプルで分かりやすい
契約プランがシンプルで分かりやすく、自分に合ったプランを選びやすいのも格安SIMの魅力です。
基本的に選ぶのは下記の2つだけ。
- SIMの種類(通信専用、音声対応など)
- データ容量のプラン
複雑な割引プランやオプションが無く、安心して利用できます。
手持ちのスマホを使い続けられる
スマホ本体を買い換えずにそのまま使えるのもメリットです。契約会社が変わってもデータ移行などの手間はかかりません。料金プランとセットで本体を買う必要も無いため、好きなタイミングでスマホを買い換えられます。
データを無駄なく使える
大手キャリアのプランは割引オプションなどがセットになり、すぐに変更しにくい部分がありました。
格安スマホなら、必要な容量に合わせたプランを選べ、変更も簡単です。また、家族や複数端末でデータ容量をシェアできるサービスも多く、データを無駄なく使えてお得です。
格安SIMのデメリット
格安SIMのデメリットも見ていきましょう。
どれもそこまで大きなものではありませんが、格安SIMを選ぶ際には知っておきたいポイントです。格安SIMのデメリットも見ていきましょう。
どれもそこまで大きなものではありませんが、格安SIMを選ぶ際には知っておきたいポイントです。
キャリアメールなど使えないサービスがある
格安SIMでは、下記のように一部使えないサービスもあります。
サービス種類 | 内容と対策 |
---|---|
キャリアメール | @の後ろにdocomo、au、softbankが続くメール・有料(月額制)で継続利用できる・契約会社を選ばないフリーアドレスへの変更がおすすめ |
LINEのID検索 | 大手キャリアのサブブランドやオンライン専用ブランドは利用可能・格安SIM移行前に年齢確認をしておけば使える |
テザリング機能 | 端末と格安SIMの組み合わせによって使えない場合がある・各サイトで動作確認をした機種一覧をチェックする |
基本的にキャリア独自のサービスは利用できなくなります。もし頻繁に利用しているものがあれば、他のサービスに移行できないか検討するとよいでしょう。
通信速度が遅い・不安定なことがある
大手キャリアから回線をレンタルしている「MVNO」は、通信速度が遅く、通信が混み合う時間帯には遅延も出やすいと言われています。「大手キャリアのサブブランド」や「オンライン専用プラン」は通信が比較的安定しているため、通信速度を重視したい方におすすめです。
通信速度は事前に検証できないので、口コミを参考にしてみましょう。
サポートが限られる
店舗が限られる格安SIMは、問い合わせやサポートもオンラインがメインです。
そのため、対面で直接サポートを希望する方は、店舗がある格安SIMを選ぶとよいでしょう。
電話やチャットでもきちんと対応してくれるところがほとんどです。
オプションや支払い方法が限られる
格安SIMはプランがシンプルで分かりやすい反面、オプション割引や支払い方法が限られます。
- 無料通話プランが少ない
- 家族割などの割引プランが少ない
- データ専用SIMはSMSが使えない
- 決済方法は主にクレジットカード
最近では追加プランや決済方法の選択肢も増えつつあるので、自分に合ったプランが選びやすくなっています。
一時的に電話が使えない場合がある
格安SIMへ乗り換える際、契約会社やプランによって電話が数日間使えなくなる場合があります。「即日MNP」に対応している会社ならすぐに開通できるので、申し込み時にチェックしてみましょう。店舗での申し込みも即日開通可能です。
デメリットは会社やプランによって変わるので、格安SIMを選ぶときのチェックポイントとして参考にしてみてください。
格安SIMへ乗り換え時の注意点

格安SIMへの乗り換えで注意したいポイントを紹介します。
スマホに合うSIMカードの大きさを確認する
SIMカードは、「標準SIM」「microSIM」「nanoSIM」の3つのサイズがあります。スマホの機種によって対応するサイズが異なるため、事前に確認しておきましょう。
格安SIM申し込み時に、SIMカードのサイズを指定します。
格安SIMの通信対応地域を確認する
格安SIMは基本的に大手キャリアの通信網を利用しています。
通信網と地域によっては、電波が安定しない場合があるため、下記の点は必ずチェックしておきたいポイントです。
- 格安SIMがどのキャリアの通信網を使っているか
- その通信網が、住んでいる地域をカバーしているか
契約プランは使い方に合ったものを選ぶ
携帯料金を節約できる格安SIMですが、使い方に合ったプランを選ばないと無駄な料金が発生してしまいます。
毎月の通信量と通話時間を確認して、最適なプランを選びましょう。
格安SIMのよくある質問
格安SIM乗り換えでよくある質問をまとめました。
MNP転出・転入手続きはかならず必要?
MNP手続きは下記の場合は必要ありません。
- 電話番号を新しく取得する場合
- 契約中のキャリアと同じ会社の格安SIMに乗り換える場合
今までの契約はいつ解除されるの?
新しい契約に申し込み、回線が開通した時点(MNP転入が完了した時点)で自動的に解除されます。
格安SIMはだれでも申し込める?
クレジットカードが必要な点からも、未成年は契約できない会社がほとんどです。
まとめ
料金が安く、お得な格安SIMの契約方法とメリット・デメリットについて紹介しました。
契約手続きは自分で行う必要がありますが、そこまで難しくありません。
最近は店舗がある格安SIMや、サポート体制も充実してきたので、だれでも簡単に乗り換えができます。
毎月の携帯料金を節約したいと考えている方は、ぜひ乗り換えを検討してみてはいかがでしょうか。
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