「引越し時のライフラインの手続きって何をすればいいんだろう?」
「ライフラインの手続きで、何か気をつけた方がいいことってある?」
と思ったことはありませんか?
引越しでは、多くの手続きが必要になります。
その中でも特に欠かせないのが、ライフライン関係の手続き。
この記事では、「引越し時に必要な電気・ガス・水道の手続きについて、よく分かっていない…」といったお悩みを、引越し経験が豊富な筆者が解説します。
「引越しはしたけど、ガスが使えずお風呂に入れない…」といった悲劇を回避するためにも、ぜひ最後までご覧ください。
電気・ガス・水道を停止・開始するタイミングはいつ?
![電気・ガス・水道の手続き](https://e-life.tokyo/wp-content/uploads/2021/12/4932138_m-1024x683.jpg)
電気・ガス・水道の利用停止・開始するタイミングは、引越し当日です。
基本的に、利用停止や開始の一週間前までに、手続きを済ませておきましょう。それぞれ利用停止や開始手続きには、以下の情報が必要になります。
- 氏名
- 現住所
- 電話番号
- お客さま番号
- 引越し予定日
- 引越し先住所l 訪問希望日時(立ち合いが必要な場合のみ)
「お客さま番号」については、Webのマイページや検針票などで確認しましょう。
訪問希望日時は、引越し当日のスケジュールを考慮して決めると、当日スムーズに対応できます。
続いて、電気・ガス・水道それぞれの利用停止と開始の手続きについて、詳細を解説します。
【電気】引越し時の利用停止と開始の手続き
電気の開始手続きを引越し前・当日・引越し後のシーン別でご紹介します。
事前に行う電気の利用停止と開始手続き
事前に行う手続きとしては、利用停止の一週間前までに、少なくとも電気の利用停止の手続きだけでも行いましょう。
電気とガスを同じ会社で契約している場合、同時に手続き可能なケースがほとんどです。電気の利用停止と開始の手続きは、以下の3パターンがあります。
- 現在利用している電力会社と同じ電力会社を、引越し先で使う場合
- 引越し先では違う電力会社を使うので、使用を停止したい場合
- 新しく電力会社を契約する場合
Web上ではどのパターンに該当するか聞かれます。当てはまるものを選択して、手続きを進めましょう。電話でも手続きができます。
引越しの際に新電力に切り替える場合、まず新居で利用したい電力会社で手続きをします。
先に新居で利用する電力会社の手続きを行う理由は、タイミングを間違えてしまうと、電気が使えない恐れがあるためです。
新居で電気が使えることを確認し、使用していた電力会社に解約の連絡をしましょう。
また、「新電力」とは、電力自由化以降に電気の販売を始めた企業のことを指します。新電力についてはまた別の記事で紹介します。
電気の利用開始当日
電気の利用開始日になったら、ブレーカーの電源を入れて、電気が使えるか確認しましょう。
- アンペアブレーカー
- 漏電遮断器
- 配線用遮断器
上記を「入」にすれば電気が通ります。
電気の利用開始後に行うこと
事前に利用開始の手続きをしていない場合、Web上で電気利用の開始手続きをするか、電気使用申込書を記入して郵送します。
実は事前の申請がなくても、基本的に電気の使用は可能です。
利用を開始した後に、忘れずに行えば基本的に問題ありません。
ただし、手続きを忘れたまま電気を使っていると、突然電気を止められることがあります。利用停止と開始は同時に済ませておくのが望ましいです。
契約アンペアを変更したくなった場合、電力会社に頼めば変更可能です。
たとえば、旧居と新居でアンペア数が違ったり、使う家電が増えたりすると、ブレーカーが落ちやすくなります。そうした場合、大きいアンペアブレーカーに変更すれば、ブレーカーが落ちる心配をせずに電気を使い続けられます。
契約アンペアの変更は工事が必要になりますが、基本的に無料です。
設備によっては費用が発生します。
賃貸ではアンペア数を変更する場合、借りている設備に大きな変更が生じることになります。有料・無料問わず、管理会社や大家さんに了承を得ましょう。
【ガス】引越し時の利用停止と開始手続き
ガスの開始手続きを引越し前・当日・引越し後のシーン別でご紹介します。
事前に行うガスの利用停止と開始手続き
電気とガスを同じ会社で契約していると、電気と同時に手続きを行うことができます。電気とガスが別会社の場合は、忘れずに手続きを行いましょう。Webで手続きするときは、電気の場合と同じく以下のいずれかを選んで、手続きをします。電話でも手続き可能です。
- 同じ会社を使い続ける場合
- 利用停止のみの場合
- 利用開始のみの場合
ガスの手続きでは、名前や引越し予定日の他に、引越し先で使うガス機器を聞かれます。引越し先によっては、ガス機器の交換が必要です。
ガスに関しては、手続きにあたり特に注意したい点が3つあります。
- ライフラインの中でもガスは特に事前手続きが必須
- プロパンガスの場合、Webで手続きできないことが多い
- プロパンガスの場合、料金が発生する可能性あり
注意点の1つ目は、ガスは事前の手続きが必須な点。
なぜなら、ガスの利用開始には作業員の方にガスの開栓をしてもらう必要があるからです。
筆者の体験ですが、引越しまで一週間前を切った段階で、ガスの利用開始手続きを行ったことがあります。
引越し日が迫っていてWebで手続きできず、慌てて電話。
ガス会社から「作業員の確保が難しいかもしれません」と言われ、焦った記憶があります。幸い、作業員の手配ができて対応してもらえました。
注意点の2つ目は、プロパンガスの場合、Webで手続きできないことが多い点。
中にはWebで手続き可能な所もありますが、ほとんどの場合はガス会社に電話をかける必要があります。
注意点3つ目は、プロパンガスの場合、利用を停止すると料金が発生する可能性がある点。
プロパンガスには、最低契約期間が設定されています。期間内での解約になると、違約金が発生するので、契約書を確認してみましょう。入居時に支払った保証金が残っている場合は、利用停止時に返金されます。
直前に慌てないためにも、できるだけ早めにガス利用開始の手続きを済ませるのがおすすめです。
ガスの利用停止・開始当日
ガス利用停止と開始の当日は、事前に調整した時間で、ガスの閉栓・開栓作業が行われます。安全確認の作業があるため、基本的に立ち合いが必要です。ガスの閉栓や開栓作業に料金はかかりません。
ガス利用停止に伴う閉栓の前には、以下の作業を行っておくとスムーズです。
- ガス機器の栓をすべて外しておく
- 自分でガスコンロを設置した場合、撤去する
もし、自分で作業するのが不安な場合、有料で作業してもらえます。ガスコンロが新居で不要な場合、有料で引き取ってもらうこともできます。
開栓の作業が終われば、ガスの使用が可能になります。開栓してもらったら、確認のサインや印鑑を求められるので、対応しましょう。
プロパンガスの場合は、使用開始時に1~2万円ほどの保証金を預ける必要があります。料金の支払い滞納時や、退去時の清算に使われます。
ガスの利用開始後に行うこと
ガスの利用開始後は、料金の引き落とし先の設定が済んでいなければ設定しましょう。
【水道】引越し時の利用停止と開始手続き
水道の開始手続きを引越し前・当日・引越し後のシーン別でご紹介します。
事前に行う水道の利用停止と開始手続き
水道の利用停止と開始手続きは、一週間前までには済ませましょう。
電話やWebで管轄の水道局に対して手続きをします。
利用の停止時、オートロック物件の場合は立ち会いが必要です。
水道の利用開始当日
もし事前申請を忘れても、新居で引越し当日から水道が使用できます。水止め栓を開栓して、使用しましょう。水止め栓は、メーターボックス内にあります。マンションやアパートのような集合住宅の場合、開栓作業は不要なケースもあります。管理会社や大家さんに確認してみましょう。
水道の利用開始後に行うこと
事前に水道の利用開始の申請をしていなかった場合は、手続きを行いましょう。
手続きしないまま水道を使っていると、水を止められてしまうことがあります。
電気・ガス・水道の引越し時の利用停止と開始手続きの連絡先
電気・ガス・水道の停止と利用開始の手続きの連絡先について解説します。
【電気】引越し時の利用開始手続き連絡先
契約している電力会社に、Webや電話で手続きや連絡ができます。
【ガス】引越し時の利用開始手続き連絡先
契約しているガス会社に、Webや電話で手続きや連絡ができます。
会社名 | 電話 | 受付時間 |
---|---|---|
北海道ガス | 0570-008800 | 年中無休 平日:9:00~19:00 土日祝日:9:00~17:00 |
東北ガス | 0248-27-1188 | 年中無休。24時間対応 |
ニチガス(日本瓦斯株式会社) | 東京:0120-445-670 神奈川:0120-149-333 埼玉:0120-36-1139 千葉:0120-50-2985 茨木・栃木・群馬:0120-929-155 山梨:0120-167-363 | 月~金曜日9:00~17:00 |
東京ガス | 0570-002211 | 年中無休 9:00~17:00 |
京葉ガス | 0120-047-555 | 年中無休 月~土:9:00~19:00 日・祝日:9:00~17:00 |
東邦ガス | 0120-015455 | 年中無休 |
大阪ガス | 地域によって異なる | 年中無休 月~土:9:00~19:00 日・祝日:9:00~17:00 |
広島ガス | 0570-002-888 | 月~金:8:50~19:00 土日祝・年末年始・5/1:8:50~17:00 |
四国ガス | 0570-011-459 | 月~土:9:00~17:30 |
西部ガス | 0570-000-312 | 月~土:9:00~19:00 日・祝:9:00~17:00 |
【水道】引越し時の利用開始手続き連絡先
管轄の水道局に、Webや電話で手続きや連絡ができます。
会社名 | 電話 | 受付時間 |
---|---|---|
札幌市水道局 | 011-211-7770 | 年中無休 8:00~21:00 |
東京都水道局 | 03-5326-1100 | 月~土:8:30~20:00 |
さいたま市水道局 | 048-665-3220 | 年中無休 8:00~21:00 |
横浜市水道局 | 045-847-6262 | 年中無休。 24時間対応 |
名古屋市上下水道局 | 052-884-5959 | 月~金:8:00~19:00 |
神戸市水道局 | 078-797-5555 | 月~金:9:00~17:15 |
京都市上下水道局 | 地域によって異なる | 月~金:8:30~17:15 |
大阪市水道局 | 06-6458-1132 | 月~金:8:30~20:00 土:9:00~17:00 |
福岡市水道局 | 092-532-1010 | 月~金:8:45~17:30 土:9:00~17:00 |
引越し時のライフライン停止・開始手続きに関するよくある質問
引越し時のライフライン停止・開始手続きで、よく挙げられる質問を解説します。
![ライフライン停止・開始手続き](https://e-life.tokyo/wp-content/uploads/2021/11/AdobeStock_304039617-1024x576.jpeg)
引越しで電気・ガス・水道を止める場合、いつまで使える?
- 電気:停止日の当日中は利用できます。
- ガス:閉栓作業後は利用できません。
- 水道:利用停止してから、少しの間だけなら使用可能です。
引越し作業中にトイレに行きたくなってしまった場合も、利用できます。
電気・ガス・水道の利用停止や開始の手続きを忘れたらどうなる?
利用停止手続きを忘れた場合、旧居の利用料金がかかってしまう場合があります。住人ではなく、あくまで各ライフラインの契約者に請求されるので、注意しましょう。
利用開始手続き忘れの場合、電気と水道はしばらく利用できます。ただし、手続きをしないままだと、供給が止められることがあります。電気に関してはスマートメーターの場合、事前の手続きが必須。なぜなら、スマートメーターは電力会社が遠隔操作で電気を供給しているためです。手続きを忘れたら、電気が使えません。
ガスは前述の通り、利用開始の手続きを忘れると使用できません。気づいた時点でガス会社に連絡しましょう。作業員が確保できれば当日に対応してくれることもあります。「対応できない」と言われたら、当日は銭湯に行ったりホテルに泊まったりして過ごしましょう。
最終検針日から利用停止までに使った分の料金はどうなる?
電気・ガス・水道の、検針日から利用停止日までの料金は、日割りで計算される場合がほとんどです。支払い方法は以下のいずれかになります。
- 自動引き落とし
- 当日来る係員と清算
- 後日来る請求書をもとに清算
決められた方法に従って、清算を行いましょう。
まとめ 引越しに伴う電気・水道・ガス開始手続きは忘れずに行おう
引越し時の、電気・ガス・水道の利用停止と開始手続きに関して、以下の通り解説しました。
- いずれのライフラインも、利用停止・開始手続きは一週間前までに終わらせる
- ガスは手続きを忘れると使えないので、特に注意
- 電気や水道は、基本的に利用開始の手続きは後日でも問題ない
引越しは、ライフライン以外にも役所への手続きや荷造りのように、準備が多くて大変です。
しかし、ライフラインの手続きを忘れてしまっては、引越しても部屋で生活できないことになりかねません。引越して数日、やむなくホテルに泊まることも考えられます。
特に、引越しのピークである3月や4月は各会社が対応に追われます。
早めに手続きを行いましょう。
生活の基盤である電気・水道・ガスの手続きさえ確実に行えば、ひとまず安心です。
手続き忘れが心配な方は、ワンストップで電気・水道・ガスの手続きを行ってくれるサービスがあるので、利用してみてはいかがでしょうか。